耳掃除について
耳掃除は1か月に1回程度で大丈夫!
普段自宅でご自身やお子様に耳掃除をされている方も多いかと思いますが、実は耳掃除が原因で鼓膜や外耳道を傷つけたり外耳炎(外耳道炎)になることがあります。
特に子供や赤ちゃんの皮膚は弱く、ちょっとした刺激で傷ついてしまうので、自宅では簡単なケア程度に留めておき、定期的に耳鼻咽喉科で耳垢を取ってもらうようにしましょう。
特に小児の場合は、症状の無い中耳炎が潜んでいることがありますので、耳の健康診断も兼ねて定期的に耳鼻咽喉科で耳掃除をすることをお勧め致します。
そもそも耳垢とは、新陳代謝によって排出された外耳道の皮膚や、耳垢腺からの分泌物、ほこりなどが混ざってできたもので、それ自体に害があるものではありません。
むしろ、外耳道や鼓膜を乾燥から防ぎ、防虫効果や、抗菌・抗真菌作用があると言われています。
さらに、さらさらと乾いた乾性耳垢であれば、咀嚼する時や会話の際の顎の動きで自然と押し出されるため、それほど気にする必要はありません。
ただし、赤ちゃんの頃は新陳代謝が活発で、羊水の中にいた影響もあり、耳垢が湿っている(湿性耳垢)ことがあります。この場合はなかなか取りづらいのでやはり、耳鼻咽喉科でケアを受けるほうが良いでしょう。
赤ちゃんの耳掃除
赤ちゃんの場合は特に皮膚がデリケートなので、お風呂あがりにガーゼや綿棒で、耳の入り口を軽く拭く程度で十分です。
当院の耳掃除(耳垢除去)について
当院では、鼻やのどの症状でご来院された子供や赤ちゃんを診察する際にも、耳や鼓膜の状態を確認しています。そこで耳垢が多い場合や、耳の穴が詰まっているような場合はこちらから耳垢を取っています。
椅子に座っていただいたまま、顕微鏡で耳の状況を確認し、ピンセットや吸引管を使用して耳垢を除去します。また、耳垢の詰まりが強い場合は、無理にピンセットなどで除去せず耳の中に薬剤を入れてから除去します。
耳掃除をご希望の患者様は受付でその旨をおっしゃっていただければ、耳垢を取りますので、お気軽に受付にお申しつけください。
最後に
一度外耳炎になってしまうと、耳の中がかゆくなり繰り返し触ってしまうので、長引いてしまうことがあります。
そうならないためにも、自宅では無理に耳掃除をせずに、耳鼻咽喉科で定期的に耳のケアを受けるようにしてください。